2013年 09月 10日 | その他 | Posted by Yuasa

このたび、弊社のデリーのメンバーが、CII 主催の「インド・イノベーティブ・
省エネルギー大賞」を受賞した。
なんと、マルチ機能のソーラーLEDランタンがその大賞受賞プロダクト。

写真でもわかるように、従来の「ランタン」のイメージを一掃し、デザイン言語を組み替えている。しかもこの製品のユーザー対象はインドの農村部の人たちなので非常に保守的でもあることから「ランタン」のアーキタイプからは逸脱しない表現としている。

*CIIとは、製造業やエネルギー関連のサービスも含めたインドの業界団体。
 彼らが、省エネルギーに貢献する「製品&サービス」を対象にコンペティションを
 行っている。

1_SolarLanternCharging_layout.jpg

インド人女性とランタンre.jpg

■農村部に暮らす人たちのランタンへの想い
私達にとって「ランタン」は、キャンプに行く時や防災グッズアイテムとしてお世話になるくらいで、決して日常にあるものではない。よってなかなかピンと来ないのだが、インドの農村部では、朝昼晩と屋内、屋外で、日常的に明かりを灯す道具であるゆえに「心のよりどころ」ともいえる。

従来のランタン.jpg

インド農村部では照明はすべての住宅にインフラとして付帯しているわけではなく
明かりのとれない部屋もあったり、あるいは細かな作業や勉強するには照度が不足する場合も多々ある。また、居住する家以外に納屋があったり或いは、家にトイレがなくて、外で用をたす場合などには、このような移動式の光源が必須。

そんなランタン製品は現在オイル式からLEDへとバージョンアップしているのだが
今回ハリ氏が手がけたランタンは5つの機能を持ち得た製品で、テーブルランプ、
移動してどこにも設置、ハンギング、手持ち、携帯チャージ可能~の5つのマルチファンクションになっている。

RoomLamp_and_SolarBulb.jpg
1.ルームランプ         2.ポータブルランタン

ソーラー懐中電灯jpg.jpg
3.懐中電灯

吊り下げ式電灯re.jpg
4.吊り下げ式電灯

ソーラーランタン2re.jpg
5.モバイルバッテリー

加えて、この製品は、プラスチックの使用量を減らし、生産コストを20%も
軽減することに成功し、売値では、Rs1000(日本円で1700円前後)・・・
まさにイノベーティブな逸品。

■受賞にあたって、デザイナー「ハリ キシャナン ナラン」氏は・・・

「デザインによってプロダクトイノベーションが実現できることがまたひとつ証明された。このLEDランタンによって農村部の生活スタイルも変わるものと思う。
日常におけるランタンは陽が降りた後の長い時間の「家族のよりどころ」となる。それを見える化するために、光源が素直に大きく見えること、頑丈なフォルムに
意識して決して洗練させすぎないことを狙った。」

hari-san_3rere.jpg
ハリ キシャナン ナラン氏

今回、ハリ氏にデザインを依頼して省エネルギー大賞に応募を促したのはIOCL
というインド最大の石油会社。その石油会社が「デザイン」によって省エネルギーに貢献する、クリーンでサスティナブルな企業イメージへ脱却しようとしているのが伺える。

弊社では、2年間にインド都市圏で「エコ意識」の調査をした時は、上位中間層でも、エコや省エネ、環境問題には関心は薄いという結果だったのに・・・
やはり、スピード早い新興国。成長率の鈍化がメディアで叫ばれつつも、私達よりずっとずっと意識変革のスピードは高速なのだと実感した。

ハリ・キシャナン・ナラン氏
プロダクトデザイン会社「THINKDESIGN」代表。
インドでもっとも歴史のあるNID大学を卒業後、独立。
現在は、トリニティとの合弁会社である、デザインリサーチ会社のトリニティ・ストラテジー・
インディア社の代表も努め、同社ではインド全土での市場調査、デザイン調査、有識者調査、
B2B調査などを推進する。

Posted by Yuasa

Trinity COO

トリニティ代表。日本のデザインポテンシャルの向上の為、持てる気力・体力・知力を尽くして新興国を飛び回る日々。

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